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不動産オーナー税理士が語る不動産投資と税金の実践的アドバイス

スリーアローズ税理士事務所
代表税理士 三矢清史氏

制度初の路線価の補正

2021年2月5日

スリーアローズ税理士事務所三矢です。

令和3年初投稿です。今年も引き続きよろしくお願いいたします。

 

今回は令和3126日に国税庁より公表の、初の路線価の補正についてお伝えしたいと思います。


令和2年は世界的な新型コロナウイルスの蔓延により、緊急事態宣言の発令、その後も引き続き経済状況の悪化が続いております。

それまでインバウンド需要により都市部の観光地や商業地の不動産価格が右肩上がりだったものの、このコロナ禍で宿泊・観光事業が大打撃を受け、それが不動産価格にも影響を与えています。


元来、“路線価”というのは相続税や贈与税を計算する際の不動産の評価額を決めるためのもので、取引の際の価格、すなわち時価ではありません。

ただ、時価を参考に鑑定士が地点地点で調査する公示価格の8割相当が目安とされており、まったく時価が反映されていないわけではありません。

逆にその路線価を基に0.8で割り戻した値を時価相当として取引金額を決めるたたき台にすることも珍しくありません。


地価イメージ

その路線価は11日時点の値をその年の7月ごろに公表することになっています。

ですので7月に公開された令和2年分路線価は11日時点のもの、すなわちにその後に広がった新型コロナウイルスによる影響は反映されていないということです。

そこで不動産市場等を鑑み、取引価格である時価と関連のある路線価、時価が下がってきているのであれば反映させないと、補正率を使って調整しないということになりました。

その補正率が、“地価変動補正率”です。

しかし、令和2年のすべての不動産、課税時期についてその地価変動補正率を使うわけではありません。以下のように制限が入っています。


 ■令和21月~6月の期間は国が基準とする20%減となったエリアはないことから、その期間に対応する相続や贈与における評価については補正率は適用しない

 ■新型コロナウイルスによる影響を特に受けている特定の地域だけその補正率を適用する


国税庁より公表された令和27月から9月における路線価が補正される地域と補正率は以下になります。

都道府県名 市町村名 町丁名 地価変動補正率
大阪府 大阪市中央区 心斎橋筋2丁目 0.96
宗右衛門町
道頓堀1丁目


また、上記の地域に加え、以下の地域については令和210月から12月における相続や贈与があった場合、同様に地価変動補正率にて修正が入る旨、公表がありました。

具体的な補正率は令和34月ごろとなります。

ただ、それ以前に本来は贈与税の申告期限である315日が到来するのですが、その公表の日から2か月以内まで申告期限・納付期限が延長されることとなりました。

都道府県名 市町村名 町丁名 地価変動補正率
愛知県 名古屋市中区 錦3丁目 令和3年4月ごろ公表
大阪府 大阪市中央区 千日前1・2丁目
道頓堀2丁目
難波1・3丁目
難波千日前
日本橋1・2丁目
南船場3丁目

 

この“地価変動補正率”ですが、バブル崩壊による地価下落、リーマンショックなどの景気後退時期でもこのような補正率による調整はありませんでした。
今回はあくまで特定の時期、そして特定エリア限定での適用ではありますが、路線価制度ができて以来初のことになります。

それだけのことをしなければいけない状況に追い込まれているということなのでしょうが、令和3年1月時点でもまだ新型コロナウイルスは収まる気配はありません さらなる状況悪化となれば今後もこのような補正が検討されることになるでしょうから、そのあたり注視していきたいと思います。


なお、今回の内容につき、事務所公式Youtubeでも解説をおこなっています。
ご興味のある方はこちらもご覧いただければと思います。
不動産オーナー必見の情報満載! スリーアローズ税理士事務所Youtube公式チャンネル バナー
https://www.youtube.com/watch?v=y9dMOGJQvsE

 

以上、今回はこれにて失礼いたします。

 

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連載を担当させて頂くことになったスリーアローズ税理士事務所の三矢と申します。
当事務所は顧問先の多くが不動産業者・地主家主・投資家・サラリーマン大家というような不動産を所有されている方という一風変わった会計事務所です。
そういうこともあり、不動産所得や譲渡所得、相続税の申告等を多く担当させて頂いていますが、申告結果=成績表と考えると、多くの方のリアルな数字を見させていただいてるのではと実感しております。
この連載において、そのあたりを踏まえた不動産の現状や、不動産と税金の関係などの実態をお伝えしていきたいと思います。


リーマンショック直後は不動産の相場は大幅に崩れ、国も税制改正で不動産についての優遇制度を設けるなど躍起になって停滞する市況に歯止めをかけようとしていました。
その後のアベノミクスと低金利の金融市場を背景に、不動産取引は活発化し、その様相はまさにバブルの再来に近いものがありました。 それこそ1990年初頭のバブル期とことなり、今回の不動産市場の主役はサラリーマン大家をはじめとする個人投資家ではないでしょうか。 おりしも将来の年金不安や、平成27年改正による相続税増税による土地活用ブーム、いろいろな要素が織り交ざって今の熱い不動産市況が生まれました。
しかし、昨年はシェアハウス問題に、その悪質物件に率先して融資をしていたスルガ銀行問題、そしてレオパレス21をはじめとする大手建築による違法建築など暗いニュースが連続しました。
不動産を持てば右肩上がりでうまくいくというわけではない現状、せめて失敗しないようにするためのヒントになるようなことをこちらでお伝えできればと思います。

三矢清史氏 プロフィール

昭和53年5月生まれ 滋賀県高島市出身

経歴

平成14年9月 妹尾公認会計士事務所入社(現 ひょうご税理士法人)
平成27年2月 税理士登録 登録番号129125
平成27年9月 ひょうご税理士法人退職 スリーアローズ税理士事務所開業

趣味

城巡り・スノーボード・釣り・サバイバルゲーム

座右の銘

『成功したければ、踏み均された道を選ぶな』
三国志の魏の曹操の言葉。ありきたりの踏みならされた道を行くのではなく、険しい道、新しい道をあえて進むべきという意味。
『志は当に高遠に存ずべし』 三国志の蜀の諸葛孔明の言葉。志は高く持たなければならないという意味。

スリーアローズ税理士事務所 https://3arrows-tax.jp/